愛国心は悪党の最後の隠れ蓑。

って誰が言ったんだったっけ?

アメリカの農務長官が「復活祭休暇から議員が戻ってきたら、日本に対する忍耐が限界に近づくだろう」とわが国の米国産牛肉の輸入停止を非難したと今日のニュースで読んだが、なんで自分たちのチョンボで牛肉が売れなくなったのを逆切れされなければならないのだ?まるで植民地に対するような言いようだが、世の「愛国者」たちは中国や韓国の物言いに敏感に反応するのと同様にアメリカの植民地扱いにも声を上げて貰わなければ困るよ。テポドン狂牛病もどちらもイヤだがどちらかと言えば狂牛病の方が現実的な脅威だと思うのだが。
もっとも「愛国心」を教育基本法に盛り込もうとしている私たちの政府はアメリカの牛肉を輸入したくて仕方ないようだ。

教育基本法の与党改正案に「愛国心」を盛り込むかどうかで自民党公明党がもめているようだが、もうどっちでもいいや。いまのところ私には子供はいないし。
制度としての「国」ってみんなが快適に暮らせるように便宜上グルーピングされたものだと私は解釈してるのだが、なんでそんなものを愛さなきゃいかんのだ?というかなんで強制されなきゃいかんのだ?
そもそもこいつらの言ってる「国」っていうのは何を指しているのか私にはさっぱりわからない。自公政府のことを愛さなきゃいかんのか?

改正教育基本法には「宗教的情操の涵養」も入れろ、但し「日本国憲法の精神にのっとり」「不当な支配に服することなく」は無くせって自民党文教族が主張してるそうだけど、もうワケがわからない。憲法教育基本法の上位法なのだから「日本国憲法の精神」にのっとるのは当たり前じゃないのか?「宗教的情操の涵養」ってオウム真理教もアリなのか?オウム真理教がダメならどの宗教が良くてどれが悪いとかは誰が決めるのだ?まして「他国を尊重し」の文言に対して「北朝鮮も尊重するのか」と見当違いの文句言ってる奴までいる。バカか?

私はエゴイストでアナーキストペシミストだが、自分が自在に話せる唯一の言語である日本語が通じるこの国が破滅に至るのを見るのはイヤだ。
でも最近の勝ち馬に乗ったメディアのみっともなさやそれを支持する多くの人々を見ていると、もういっぺん痛い目に合わないといかんのかも、という気もしてくる。

追記:
成城トランスカレッジ!のchikiさんが
現行教育基本法と「教育基本法改正案」の比較表 を作成されている。
比べてみると「教育基本法改正案」の美辞麗句の衣の裾から鎧が見えてるのがよく分かる。