ネコバス幼稚園。

ふとバックミラーを見ると時々こんなバス↓に後ろをつけられていたりして少々たじろぐ。



この絵面だけでもタジタジするのにその上交差点を曲がるたびにこのバスはニャーニャー鳴いてうるさい事この上ない。こんなバスに轢かれて死んだら浮かばれないよなあ。
これは仕事場の近くにある幼稚園の送迎バスなんだけど、この幼稚園が先日ニュースになっていた。
といっても幼稚園に殺人鬼が乱入したなどという物騒な話題ではなく、この幼稚園では園児に「教育勅語」を暗唱させている、ということが報道されていたのだ。
これがニュースに値するかどうかは人それぞれ考えは違うだろうけど、私はいたく興味をそそられてこの幼稚園のサイトをのぞいてみたのだった。

すごいです。この幼稚園すごいです。

「園の紹介・一日の流れ」のところなぞ、いきなり「昭和天皇御臨幸」。
そのあとも皇族の人々の写真が園児を差し置いて延々アップされているんだけど、その後は大阪府警本部年頭視閲式にアメリカ艦隊歓迎式典に海上自衛隊入港歓迎式典に参加する園児達。どの写真見ても日の丸振らされるし。「ここは子供たちが一日を過ごす舞台です。小さな思い出がひとつずつ作られていきます。」ってキャプションが付いてるけど、あの、皇族と警察官と兵隊さんしか出てこないんですけど。
「年間スケジュール」も警察行事への参加が目白押し!笹川さんの海洋少年団にも参加してるし。自衛隊の観閲式に園児とともに出席した園長先生は「この中から将来自衛隊員になる子も出るかも知れない。」と悦に入ってるし。

また「ここが違う!3つのこだわり」と他の幼稚園との違いをアピールしておられるのだが、「3つのこだわり」とは、

・一流アーチストによる演奏・人形劇。
コシノヒロコさんデザインの制服。
・給食は、冷凍食品や添加物を一切使用しないシティリゾートホテル仕込みの家庭料理。

「シティリゾートホテル仕込みの家庭料理」...。なんか変。
というか、もうちょっと違うところにこだわった方がいいと思う。余計なお節介だけど。

「園長の部屋」のコラムも秀逸。
>当時も地域社会に共産党系の町会長もいるし社会党系の町会長もいて、なんでこん
>な人たちが町会長になるべき立場なのか、日本転覆をはかる輩なのに〜と思っていた
とか
>これら3等国
とか
>我国は、一民族一国家一文明という世界もまれな国柄であるので、なにも世界のどことも
>比較するものもありません。
>ただし、アメリカとは仲良くしていきましょう。
とか、いい塩梅のフレーズが目白押し。
しかし、「伝統」とか「品格」とかをいうのなら文章の「てにをは」をもう少しなんとか出来ないかなあ。こういう「伝統」とか「品格」好きな方々に限って日本語の使い方に無神経なのはなぜだろう?

私立の教育施設なんだからどういう方針で運営しても自由なんだけど、でも高いお金をかけてバスに変な顔をつけるよりも座席に園児用シートベルト付ける方が園児募集には効果的じゃないかな。