風呂場で漆塗りギター。

湿度の高い日が続くので、久々にアマチュア漆塗り職人に変身。

以前友人のエレアコを漆塗りに仕上げたら好評だったので、今度は漆塗りストラトキャスターの作成に挑戦しているところ。
漆というのはご存じのように80〜85%の高湿度でないと固まらない。本来なら埃の入らない「うるしぶろ」で硬化させないといけないのだけど、そんなものは私の住んでる狭いマンションでは望むべくもなく、塗りかけのギターボディはユニットバスの脱衣スペースの天井にぶら下がっている。
塗り方も本職の様な漆刷毛や漆箆を使いこなす腕は当然無いので、もっぱら拭き漆を繰り返すのみ。それでも研ぎ出して磨き上げると合成塗料では得られない深みのある艶が出てくるのでやめられない。

工業製品に漆塗りのような手間のかかる表面処理をするのはなかなか難しい。漆塗りで仕上げた工業製品もあるにはあるが、漆の物理特性を活かしているというよりも付加価値を高める化粧としてのものが多いように思える。
漆塗りは近世では専門職人のものになっていたけど、今となっては時間を気にしなくてもよいアマチュアに適した塗装だと言えるかも知れない。以前にも書いたけど、仕上がりにこだわらなければ漆塗りは誰にでも簡単に出来るのだ。

ただし。
気軽に使えるような安い漆は固まるまでとってもクサイ。バスルームに充満するウンコ臭に耐えられる人にのみ許される、別の意味でハードルの高い塗装なのだ。
もひとつ、カブれるとえらいことに。私は初めて漆塗り挑戦した時に途中で不用意にトイレに立ち、みるみるチンチンが当社比3倍になった。もっとも最近はかぶれにくい漆が出ているようだ。