あなたはひとりじゃない。2

第二回関西レインボーパレード、歩いて来ました。

なにもかも初めての(準備期間も二ヶ月しかなかった!)昨年に比べて運営者にも多少余裕が出来たのか、皆さん昨年よりずっとリラックスしてた感じ。東京や札幌での同じようなイベントに参加した人々が「大阪はいい感じのゆるさが印象的」って口を揃えて言ってて確かにドラアグ・クイーンやコスプレが特に目立つわけじゃなくてホントにいい感じのゆるさでした。(中にはテンション高すぎて仲間から「それじゃ”偏見を解消する”じゃなくて”偏見を助長する”や〜!」ってツッコミ入れられてた人もいたけど。)

色々な人と話をしたけど、中でも印象的だったのが前大阪府議会議員の尾辻かな子さん(同性愛者であることを公言する日本で唯一の議員だった人)のお母さん・尾辻孝子さんとお話したこと。
現在の孝子さんは「LGBTの家族と友人をつなぐ会」で性的少数者自身や性的少数者の子供を持つ親達の相談役として精力的に活動されてる方なんだけど、かつて彼女自身がかな子さんからレズビアンであることを突然聞かされ呆然とし、それだけではなく社会にレズビアンであることを公表すると言われた時は「もう表を歩けない、仕事場にも顔を出せない」と絶望したそうだ。「同性愛者など自分とは無関係な気持ち悪い変態だと思ってた」のに「今こうしてこんな活動してるのが不思議ですわ。」「今はすごく楽しいです。」って笑っておられた。(もちろん嫌なことや辛いことは山ほどあっただろうし今もあるだろうけど。)

尾辻さん親子とは次元の違うレベルでのことだけど私が「人並み」じゃないことを選択しようとしたとき、私の父親は普段はその事についてリベラルなことを常に言っていたのにも関わらず他人事じゃなくなった時に私ではなく「世間」を選択しようとし大げんかになってしまった。結局和解することなく父は亡くなってしまったのだが、勇気がなかったのは父も私も同じだったと思う。
自分の子供が「人並み」であって欲しい、っていうのは親として当然の感情だとは思うけど、そうじゃない時、それも多くの人々からネガティブに見られる属性を持った子供を持つ親は「我が子」か「世間」のどちらを選ぶのか、という選択をせまられる。きっと葛藤はあったと思うけど「我が子」を選ぶことの出来た孝子さんは幸せな人だ。だからあんないい顔で笑っていたのだ。

ちなみに尾辻孝子さんのお話をYouTubeで聴ける。すごく面白いです。