靖国とイスラム

8月15日の敗戦記念日が近づいてますます靖国神社に関する騒ぎが白熱して来そうだ。
関西在住のわたしは靖国神社を訪れたことはないが、WEBなどで参拝レポートを見るとなんだかすごく現実離れした所に思える。

わたしは靖国神社に対しては否定的な立場だ。設立時から一貫して民衆操作の道具に使われている施設だと考えているし、また靖国神社に限らず伽藍を持つ宗教全てにうさんくささを感じるからだ。
自分が無神論者だからといって死者の鎮魂という考え方を否定する気は毛頭ないが、靖国神社への参拝を押し進めようとするこの国の指導者たちの生者に対する暴力的な振る舞いを見るにつけ、彼らの主張がうそ寒く思えるのだ。

そんな事を考えていると面白い記事を発見した。
私たちが選んだ衆院議員の発言だ。

↓ここから引用
　首相らに靖国神社公式参拝を求める運動を続ける「英霊にこたえる会」は７日、東京都内で集会を開き、小泉純一郎首相に８月１５日の参拝を求める決議を採択した。
　来賓として参加した民主党の西村真悟衆院議員は「村山富市元首相の謝罪談話を前提にして靖国神社で不戦の誓いをしてはならない。近い将来、わが国は戦争を受けて立たなければならないこともあり得る。場所は東シナ海、台湾海峡だ。その時は勝たなければならず、そのために靖国神社を忘れてはならない」と訴えた。
（共同通信）
↑ここまで

この西村真悟という人は「警察おらんかったら男はみんなレイプするやん？」という由の発言をして顰蹙を浴びた人物だが、靖国神社公式参拝論者の本音が思い切り出ていて面白い。敗戦前と同じように戦意高揚のための施設として靖国神社を位置づけている。

靖国神社に祀られているのは戦死者のみである。
空襲や戦闘に巻き込まれて死んだ民間人は祭祀対象にならない。
また、戦死者といえども戦後の自衛隊員の殉職者を除いては天皇の名の下で死んだもの以外は祀られていない。
いわば国家神道の殉教者のみが祀られる場所なのだ。

イスラム教では殉教した戦士は全て天国に召され、そこで黒い瞳の７２人の処女たちにかしずかれるという教えがあるそうだ。わたしには靖国神社との違いがよく分からない。

追記：
ちなみにわたしが女性をレイプしないのは女性がそんなことを望まないからだ。警察に捕まるからではない。