屋根の下で暮らす権利。
フランスで教育や医療を受ける権利と並ぶ国民の基本的な権利に「屋根の下で暮らす権利」が加わるそうだ。ホームレスや母子家庭は08年、一般国民は12年から、人間的な生活が営める住宅にアクセスできなければ、裁判所が国や自治体に住居の提供を命じることができる法案法案が可決される見込み。「繁栄のそばに極度の貧困がある現実と戦うために居住権を基本的な権利に据える必要がある。(シラク大統領)」
わたしが仕事場への行き帰りに通る道筋にサッカーJリーグのセレッソ大阪の本拠地として知られている長居公園という大きな公園がある。
そこで2月5日に起きていたこと。
ぜひ読んで見て欲しいテント村住民たちの大阪市に対する弁明書
年若い頃にたくさんあった心配事のなかでも「大人になった時に仕事がなくて路上で暮らさなければならなくなったらどうしよう?」という恐怖がとても大きかった。自分の能力に極端に自信の無かったわたしは、ちゃんと仕事をこなして収入を得る大人になることがイメージできなかったのだ。
今だって収入の不安定なフリーランスの身であるし、住処を失うこととは地続きであるという恐怖が常につきまとっている。
何の役に立たなくてもわたしは行くべきだった。
わたしたちが同じ「にんげん」を蹴散らしている場所に行くべきだった。
行かずにいたことが恥ずかしい。
長居公園は「きれい」になった。7人の住人の強制排除に550人の市職員やガードマンが動員され、生活道具の撤去・保管費用として10万円の請求書が彼らに手渡された。
友だちになったテント村住人が排除された跡地で涙を流していた近隣住民がいたそうだ。