アメリカ大統領候補マイク・グラベル。

母語である日本語しか駆使できない(それもかなり怪しい)私にとって、英語やあるいはそれ以外の言語による情報を時にはリアルタイムに翻訳して紹介してくれる人々の存在は、ネットの普及による最大の恩恵の一つだ。マスメディアからだけでは得られない貴重な情報を得ることが出来るサイトやブログは沢山あるが、「暗いニュースリンク」もその一つ。

そこで知ったアメリカ大統領選候補者マイク・グラベル
わが国のマスメディアでは全くといっていいほど紹介されないけど、彼の言動がアメリカではちょっとしたセンセーションを巻き起こしているそうだ。

かつてニクソンベトナム戦争政策を変えるためにたった一人でレジスタンスし名を挙げた後は時代と共にフェイドアウトしてしまった老政治家、マイク・グラベルがどういう人物でどういうことを言ってるのかは「暗いニュースリンク」の下記各エントリを読んでいただくとして、ひとつふたつマイク・グラベル語録を。

(”イランはアメリカにとって脅威である”と主張するバラク・オバマの発言に対して)
「とんでもない。イランなら、我が国はもう26年間も経済制裁してるじゃないか。合衆国大統領は彼らを“悪魔”と呼んで、連中をひどく脅してるんだ。それでどうなる?そんなことに効果などない。意味ないんだよ。彼らを認めるべきだ。わかるか?核不拡散条約の最大の違反国は誰だ?アメリカ合衆国だよ!我が国は軍備縮小を始めると約束しておいて、何にもやっちゃいないんだ。我が国は核兵器をさらに増やしているじゃないか。あんたら、どこを核攻撃するつもりだ?教えてくれ、バラク!バラク!あんたはどこを核攻撃したいんだね?」

「私が信じるのは愛だ。愛は勇気を与えてくれる。そして勇気は人生に大切な美徳をもたらしてくれる。誰でも祈ればいい−私はいつも人からそう説かれたが、祈る人の多くが戦争を好み、同胞である人類を殺したがるという事実に打ちひしがれた。それにはがっかりだ。我々に必要なのは、人類同士の愛ではないかと私は思うんだ。」

アメリカの政治状況も私が知る限りではわが国に劣らず酷いように思えるけど、マイク・グラベルのような人物が現れ少くない人々に称賛されるところが興味深い。

異色のド根性大統領候補:マイク・グラベル

Stop and Think:マイク・グラベル猛語録(1)

"Maverick"と呼ばれた男:マイク・グラベル猛語録(2)

時になんでマイク・グラベルのことを持ち出してきたかというと。
鳩山法相の「ベルトコンベヤーって言っちゃいけないが、乱数表か分からないが、客観性のある何かで事柄が自動的に進んでいけば(執行される死刑確定者が)次は誰かという議論にはならない」「だれだって判子ついて死刑執行したいと思わない」っていう発言。「近代」とか「知性」という言葉をどこかに置き忘れたような幼稚で浅薄な人が法相やってるグロテスクさにヘナヘナと来まして。
勇気と知性のある政治家の言動を読み返してみたくなったのです。