下品な人々。

大阪市に住処を追い出された人々を支援し、かつ共に騒ぎ楽しむイベント「大輪祭り」がこの週末に長居公園で開催され、かの小林万里子さんもライブステージに出演するというので行ってみることに。(小林万里子さん、といっても知らない方も多いと思うけど、”小林万里子のブルース入門講座”がものすごく面白いので読んで見ることをおすすめする。元々はWorkersという労働運動グループが発行してるミニコミ誌に連載されていたがその文章の内容が担当者たちに嫌悪され連載が中途半端に終わった模様。で、彼女の文章を読んで嫌悪を催すタイプの人とはあんまり深い話はしたくないなあ、とちょっと思ったりする。)

会場は公園内広場の一角で、足場パイプとブルーシートで組んだステージの周りではサッカーしてる子供たちや犬の散歩に励む人々。
そんな日常的な風景の中で、時折ポケットから取り出したブルースハープを吹き鳴らしながらシャウトする小林万里子さんは下品で挑発的で、そしてものすごくかっこよかった。

彼女の歌は人によれば露悪的で下品で聴くに堪えないものと言うかも知れない。歌詞には「チンコ」「マンコ」「ウンコ」が頻出するし「君が代」を”下品”な替え歌にして歌ったりもする。(実際かつて野外ライブで歌ってる最中に警察官から歌詞の内容に警告を受けたことがあったそうだ。)
でも”下品”ってなんなんだ?

大阪市で毎年ホームレスが200人以上も路上で死を迎えることに加担するのは”下品”じゃないんか?」

「”あれは正当な商行為だった。”と被占領国の女性にした行為の免罪を求める人々が政権の中枢に座ってるのに加担するのは”下品”じゃないんか?」

「石油のためにイラクの子供が殺されることに加担するのは”下品”じゃないんか?」

彼女の絶叫からはそう聞こえてくる。

”ずーっと虐められ続けながらなす術も無くアホみたいに耐えてるヤツが胸張ってブルースやったらエエ!”(小林万里子

追記:
コメントで教えていただいたネットラジオでの小林万里子ライブ。
「のり弁のブルース」に思い切り笑わせて貰いました。必要以上にブルージーでカッコイイとこがオカシイてオカシイて。流石は浪速のジャニス。