「ラブレターは出す前に寝かせなさい。」


 先日高校の同窓会があった事を書いた。
卒業時に担任であった教師の方々も幾人かお元気な姿を見せ、学校というシステムがついには好きになれなかった私でもやはり懐かしい。


 全部合わせるとと20年近い年月を学校という空間で過ごして来たにもかかわらず教わった内容はほとんど頭の中から抜け出てしまったけど、今でも役に立っている教えが一つだけ私の中に残っていて。それは先日の同窓会で再会した現代国語の教師がかつて私たち男子だけになったときに言った言葉。


「誰かをどうしようもなく好きになったらまずマスターベーションするんや。その後でもその子を抱きしめたい想いが残るならホンモノや。」


「ラブレターを書いたら一晩机の引き出しに寝かせて翌朝もう一回読み直してみ。恥ずかしいはずや。恥ずかしく思わない文章が出来るまでそれを繰り返すんや。」


 なるほど!と思いながらも折角のアドバイスの逆を行く戦略を取り自爆しがちだったし今もそれはあまり変わらないけど、それでも自分が何かを主張する時には彼の現国教師の言葉を思い出すように努めている。こう言い換えて。


「自省する心を持ちなさい。」「後ろめたさを失わないようにしなさい。」