バジェット・オーディオ?

ピュア・オーディオの衰退が言われて久しいが、わたしの部屋ではプロジェクターで映画やコンサートライブを見るときもサウンド2chオーディオによるステレオだ。
随分以前に購入して今も現役で頑張ってくれているオーディオ機器は、いずれも「バジェット・オーディオ」といわれるイギリス製品だ。
手頃な価格で高品質、かつマニアじゃないお気軽なオーディオ趣味を欧米では「バジェット・オーディオ」と称するらしい(ホントかな?)。

わたしが使っているのはアンプとCDプレーヤーはAURA、そしてスピーカーはKEFという組み合わせで、KEFはともかくAURAは貧乏なわたしにはとても手頃とは言えない価格だった。しかしながらそのミニマリズムなたたずまいにすっかり惚れ込んでしまったのだ。

アンプにはボリュームとセレクタのみ、CDプレーヤーについているボタンはたったの4つ、という潔さにいささかたじろいだのだが、実際に使ってみると全く不都合はない。
写真ではレタリングが白く見えるが実際は黒のクロームパネルに艶消し黒のシルク印刷で、見る角度によってはただ黒い箱に円柱がいくつか付いた抽象的な造形に見える。

友人のデザイナーの中にはミニマリズムに否定的な人もいるが、この潔さはただものではないと思う。デザインしたケネス・グランジもすごいが、これを受け入れたイギリスの消費者もたいしたものだ。